2017年6月8日木曜日

三重県でも梅毒患者数が急増

みえ保環研ニュース 第64号より
 近年、性感染症である「梅毒」が国内でふたたび流行していることが、様々なメディアで報じられています。
 やや古い記事ですが、日刊SPA!によれば「国立感染症研究所のデータによると、’11年には全国で827人だった感染者数が昨年は2697人に増加。さらに今年(はんわし注:平成28年)の7月3日時点で2000人を超え、年内に4000人に達する可能性も出てきているのだ。・・・さらに深刻なのは女性の感染だ。’10年以降の5年間でなんと5倍。」とのこと。(2016.09.04付け 若い女性の「梅毒」感染が急増。医師も危惧する異常事態
 詳しくは日刊SPA!を読んでいただくとして、それでは三重県はどうなのかと思って検索したら、三重県保健環境研究所が今年3月発行の「みえ保環研ニュース(第64号)」で、この事実を伝えていました。すなわち、三重県内でも平成23年から梅毒患者が急増しているというのです。


 みえ保環研ニュースによれば、日本では「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」によって医師が梅毒患者を診断した場合には届出が義務付けられています。全国的には平成23年から患者報告数が増加し始めたのは前述のとおりですが、従来は男性が患者数の7割程度を占めていたところ、近年の流行は、女性患者の割合が徐々に増加傾向にあることが大きな特徴です。
 三重県では、平成24年には3人だった患者数が、平成28年には38人に急増しました。性別では女性の増加が顕著で、1/3を占めています。(リンクはこちら

 梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が引き起こすもので、主に性的接触によって感染します。通常は1~3か月で皮膚や粘膜に発疹やリンパ節の腫れが現れ、そこから数か月間かけて全身に菌が広がり、次第に赤茶色の発疹が現れ、微熱や倦怠感が続き、さらに進行すると骨や臓器、神経や脳が侵され、最悪の場合は死に至ることもあるそうです。
 一方で、自覚症状が出づらいため、感染に気づかないままさらなる感染を引き起こしてしまう危険性が高い病気でもあります。(日刊SPA!より引用)

 では、一旦は姿を消したかに思える梅毒が、なぜ今、再び流行しだしたかです。
 これについては、藤沢数希氏が「日本の結婚市場の崩壊と関係がある」という洞察に富むブログを書かれています。藤沢さんは、女性の社会進出と産業のサービス化で男女間の所得格差が少なくなると、かつて経済的に弱い立場であった女性が男性に経済的に従属する意味での「結婚」はメリットがほとんどなくなっていると読み解きます。そのうえで、「結婚して子供を産み家族を作る」か、「生涯未婚で子無し」という両極端の選択肢しかない現状に対して、事実婚などが増え、家族の多様性が当たり前になるべきだと考えていました。
 しかし、実際の「結婚市場」はその藤沢さんの想像のはるか先を進んでいた、というのです。ラジカルな見方ですが、考えさせられる意見です。(金融日記 日本の結婚市場の崩壊と梅毒感染者の急増 2017年04月17日

 わしは人口が減少し、高齢化が進む「地方」において、若い男女の出会いや結婚活動の支援などを行政が主体で行う施策について、必要性は認識せざるを得ないし、実際に現場でこうした支援に従事し、成果を上げている人たちも知っています。
 しかし、つい最近、出生数が過去最低になったことが報じられたように、現在の社会構造では、生易しいことで人口が増加に反転することはないだろうとも思います。
 こうした中で、子供を作ることも出来なくなってしまうような病気が蔓延している事実は、婚活支援をはじめ、地域活性化活動に従事している関係者は認識しておくべきことだと思います。

■はんわしの評論家気取り
 無理に人口を増やすことなどできない(2016年6月27日)

 外国人花嫁というブームがあった(2016年3月10日)
 

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